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花粉症

花粉症とは

花粉症とは花粉症は、植物の花粉に対するアレルギー反応によって引き起こされる病気です。特に春にはスギやヒノキ、秋にはブタクサの花粉が主な原因とされ、これらの花粉が体内に入ることで免疫系が異物とみなし、過剰反応を示します。


花粉症の原因

花粉症の主な原因は植物から放出される花粉です。春にはスギやヒノキの花粉が飛散し、秋にはブタクサやヨモギの花粉が広がります。これらの花粉が鼻や目に入ると、血液の中の免疫細胞が異常な反応を引き起こし、アレルギー症状が現れます。また、遺伝的要因や環境因子(大気汚染、都市化など)が花粉症の発症に影響を与えることもあります。


いつから花粉は飛び始める?

花粉の飛散は、地域や植物の種類によって異なりますが、一般的には以下のような時期に飛び始めます。

スギ花粉

日本では、スギの花粉は通常2月中旬から飛散し始め、ピークは3月にかけて続きます。

ヒノキ花粉

ヒノキの花粉は、スギ花粉が落ち着いた後の4月に飛び始めます。

ブタクサ

秋の花粉症の原因となるブタクサの花粉は、8月下旬から飛び始め、9月から10月にかけてピークを迎えます。

ヨモギ

ヨモギの花粉も、ブタクサと同じく夏の終わりから秋にかけて飛散します。


花粉症の症状

花粉症の一般的な症状には、鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、目のかゆみ、涙目などがあります。花粉が体内に侵入することで血液の中の免疫細胞が過剰に反応し、ヒスタミンなどのアレルギーの原因となる化学物質が放出されることで引き起こされます。鼻や目の粘膜が炎症を起こし、かゆみや不快感が伴うことが多いです。重症化すると、頭痛や集中力の低下、疲労感も感じることがあります。

花粉症で咳?

花粉症は主に鼻や目に影響を及ぼしますが、咳が出ることもあります。これは花粉が鼻や喉の粘膜を刺激するためです。鼻に花粉が入ると、くしゃみや鼻水が出て、その結果、喉に粘液が流れ込みます。この粘液が喉を刺激し、咳を引き起こすことがあります。これを後鼻漏といいます。また、アレルギーにより喉が炎症を起こすことも咳の原因となります。特に慢性的な咳や喉の違和感がある場合は、花粉症が関与している可能性があります。咳が続くと喉の刺激が強まり、症状が悪化することがあるため、適切な治療が重要です。

花粉症で熱?

一般的に、花粉症そのものが原因で熱が出ることはありません。花粉症はアレルギー反応であり、感染症ではないため、発熱は通常の症状には含まれません。しかし、風邪やインフルエンザなどの他の感染症が併発した場合、熱が出ることがあります。


花粉症の治療法

花粉症の治療は、主に症状の緩和を目指します。抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬を用いて、症状を軽減します。また、花粉に接触しないようにすることも重要で、外出時にはマスクを着用し、帰宅後には衣服や髪についた花粉を洗い流すことが推奨されます。さらに、舌下免疫療法により少量のアレルゲンを体内に投与し、免疫反応を緩和する方法もあります。

花粉症の注射について

花粉症の注射治療は、アレルゲン免疫療法(皮下免疫療法)として実施されます。少量の花粉アレルゲンから始め、徐々に量を増やすことで体を慣らし、アレルギー反応を軽減する方法です。治療は数年にわたって行われ、症状の根本的改善や長期的な効果が期待できます。ただし、効果が現れるまでに時間がかかることがあり、定期的な通院が必要です。副作用としては注射部位の痛みや軽度のアレルギー反応が見られることがありますが、重篤な副作用は稀です。
なお、当院では注射を希望される場合、連携する医療機関をご紹介いたします。

花粉症の季節前にできること(季節前処方)

花粉症の季節前処方は、花粉が飛散する前にあらかじめ薬を服用することで、症状の発症や悪化を防ぐための対策です。通常、花粉の飛散が始まる2週間前から薬を服用し、アレルギー反応を抑えて症状を軽減することが期待されます。抗ヒスタミン薬の内服・点鼻・点眼薬やロイコトリエン拮抗薬の内服薬など抗アレルギー薬、ステロイド点鼻・点眼薬が使用されます。特に症状が重い方や毎年花粉症に悩んでいる方には、ぜひご検討いただきたい方法です。


花粉症の予防

花粉症の予防花粉症を予防するためには、花粉の飛散時期に注意を払うことが大切です。外出時にはマスクや眼鏡を着用し、花粉の侵入を防ぎましょう。また、帰宅後には衣服を脱ぎ、シャワーを浴びて花粉を洗い流すことが推奨されます。窓を閉めて室内に花粉を入れないようにし、空気清浄機の使用も効果的です。さらに、花粉の飛散情報を確認し、外出を控えることも重要です。生活習慣の見直しや免疫力の向上も予防に役立ちます。